サウンドバリア

というわけで、仕事が微妙に溜まり
18:40〜からの上映の2分前に有楽町朝日ホールに到着。
実は映画祭初めてなんです。
楽しみ楽しみ。
東京フィルメックスは明日までやってます。
東京フィルメックス
日本中というか世界中で色々映画祭やってますが
小規模の映画祭はより手作り感が出ています。
ま、ハリーポッター新作のプレス記者会見の記者除いた感じw
監督はアミール・ナデリ氏
イランよりアメリカに移り映画撮ってます。
映画としてはアメリカ映画、監督はイラン出身という構成。
映画祭らしく、外国人比率もちょっと高め。
ま、後で書くけど監督とのディスカッションが一番楽しかった♪


映画の内容としては、聾唖の少年が母親の遺品を捜すという
シンプルな目的な映画でした。
が、
そのアプローチが執拗なほど、音に偏った作品。
100分強の映画でしたが、いい加減にしてくれってくらいの執拗なカット割り、詳細な録音と
監督の執念が出ている作品。
まー、面白いかっていったら微妙なんだけど(正直PV以外でも何もんでもないが
受け手側の心次第によって、自分を見直す程の意欲作。
内容分からずに映画みて初めの1時間は訳分からんw
タイトルのサウンドバリアって何?
監督と受け手のサウンドバリアなん?とか思ってw
でも、一シーンが終了し、次のregに移ったとたん少年の演技が爆発。
凄い。これ。
さっき言った自分を見直すってことなんだけど
映画を見てて、ムカついてきたときに、単に聾唖(耳と言葉が不自由な障害者)に対して
無意識的な差別を生んでるってことがもー自己嫌悪。
社会人として意識はしてないけどいざ映像として、実際の殆どリアルな状況に晒されると
あっというまに脆さが出るって人間の心理がモロに出てたのが、印象に残ってます。


監督の質疑応答時にも色々語ってくれましたが
イランでは売れない、逃げたと思われたくない、売れたいとも思ってない。
古典モノも撮ったけど自分のやり方でしか撮りたくない
という、監督の意欲にまず拍手。
主演の男の子は11歳の近所の男の子らしいんですが
実際に聾唖障害者になりきるために3ヶ月間表現は筆談、耳栓したまま生活させたっていう
唖然とした内容。
ま、DVDは出ない可能性が高いwけど、そこまでのリアリティを出したかったのが
今のアメリカの映画界だと感じました。
ショー化された表現ではもう既に表現出来ないんだろうね。
伝えたいことが映像から出てこないというか、映像表現に言いたいことが負けちゃうんだろうなー、とか
などなど、色々ダラダラ書きましたが
意外と映画祭面白いもんですね。
監督との意識というか、映像コンテンツ弄るのにテクニックどーたらとかありますが
テクニックより意識を高めたまま映像化するっていう手法が参考になりました。


次回作についてもおっしゃってましたが
今回は触れずに期待しましょう。
監督言うには20年で撮りきれるかどうかとのことでしたのでw