本年の総括一気出し

今年ももうすぐ終わりますので、少し早いですが総括コメントでも書いておきます。
つか、仕事が年末なのにガリガリ入りやがるw
今年は完全に3月11日を境目にして暗黒状態に陥った酷い年でした。
幸い実家は津波被害で全損扱いになるエリアでしたので、その場での改造ではなく
違うエリアに住を構えることができました。

実家の被害状況
家(全損)
車2台(水没)
家の固定資産税は今年に限って75%減免処理
死者なし けが人なし

親類の被害状況
今のところなし。

友人の被害状況
高校の同期のおやっさんとかばあちゃんとかがかなり亡くなられた模様。
お悔やみ申し上げます。
多数の家屋全損、自動車運転中に津波に飲まれて死亡とか
情報収集するのも生々しい状況でしたが、暫く停電地域でしたので
少しでも正確な情報を回せるようにしておりました。(twitterはクソでした)


実際に実家のあったエリアは最大で10.8mの津波が襲ったということで
正直なところ予防策がまったく思い浮かびません。
情報の伝達及びその場からの避難程度位しか取る手段がありません。
従いまして、今回被害に合われました皆様大変お辛い状況にあると思いますが
生きていただけでも良しとしましょう。
とりあえず、地震津波での全停電1週間やその後1ヶ月の被害状況の拡大に
顔色がどんどん固定化して行ったのが印象的というか悲惨というか。

とりあえず今回の被害のまとめです。
死者+行方不明者 約20000人
被害世帯 32万戸
インフラ 当時は電気、ガス、上下水道などのライフラインが完全に崩壊
     現在は電気、ガスについては一部地域を除いてほぼ復旧
        上水道も復旧しましたが、地盤沈下の影響(ほぼ宮城県海岸線沿いは1m程度の地盤沈下が起きています)
        で下水道は復旧見込みが未だ立っておらず。
     鉄道は一部区間が運用停止、再度ルートの取り回しが必要となり現状復帰にはならない模様。
     駅の移動及び路線の変更が発生し、復旧までは最短で5年と大掛かりになる模様。
被害金額 12〜20兆(wikipediaより)
     実際に現地を見た+産業系に関わっている仕事柄、とても20兆で済むとは思えません。
     プラントを作ったときより素材関連の金額が(対外レートで)上がっていることから単純に復旧するだけでも
     猛烈な金額(最低でも3倍)になるかと思います。
仮設住宅 合計52743戸
     民間及び公営住宅66069戸
     東北で積雪の少ない地域とはいえ、風が強いため、仮設住宅としては結構厳しい設計条件かと思います。
     又、仮設住宅については家屋流出等の被害が甚大な世帯が殆どのため、通常の2年で仮設住宅から出るといった
     通常運用は適用されない見通しです。(仮設住宅に移動した方の年齢も結構高い)
     仮設住宅設置側も既に終了しておりますが、長期間住むことを前提としたものも少数(多種)ながらあり
     官では出来ないサポートはこの辺なのかなーと感じる次第です。
今後の展望
     猛烈に暗い予想をしております。
     期間限定の増税所得税等)で対応する予定となっていますが、原発事故関連について税補填が必要となっているため
     被災地に重点的に割り当てられるとは限りません。
     今は、土建関連の特需で鹿島を中心に仕事がたんまりありますが残念ながら仙台近傍は支店経済エリアなので
     飲食関連のサービス業は資本による影響が大きい模様。
     廃業もかなり聞きました。
     工業的なインフラを復旧優先させるのはいいとして、現状のマーケットを見回すと
     日本の過剰設備のダウンサイジングを災害とともに考える上層部が結構いるのが実情です。
     実際は日本製紙石巻工場の復旧をよそに他の工場では大リストラを行っており、
     工場も複数閉鎖と悲惨な感じとなってます。
     仙台圏についてはかなり集約化した再開発を再考しないと、3/11以前には戻れないと実感しております。
     一番大きいのは産業として海産業が大きいこともありますが、それの被害の甚大さ。
     工業系は被害の大きいところは全復旧をあきらめ、部分復旧で市場を乗り切るなどの
     ダウンサイジングや市場動向を見ながらの調整が現在も続いております。
    
     仮設に入った人も収入がない人が多数で、今後の展望が読めません。


     となにかと時間のかかる問題だらけで、急げ急げという政府と実情とは大きな隔たりがありすぎて
     どうにもならない状況ですので、ストレスになるかもしれませんがスケジュールに余裕を持っていければ
     と考える次第です。(地震で地形が変化しているので今までの設計図書が全てパー)


     と暗い話はここまでで。


     今後についてなのですが、実際の経済はデフレが続き昭和時代よりも少ないコストで
     生活は可能となりますが、一部インフラは復旧時期不明なことなのでかなり小型の簡易下水を
     細やかに配置すれば大規模な計画が必要にならないため、とりあえずの手打ちとしてやってみるのも
     手かも。
     いわゆる汎用技術の大量生産でコストを落とすというお話。
     実際液晶テレビの価格とiphoneの価格が殆ど同じという現象もおきてるし。
     下水道などのインフラは大量処理でコストを税負担するという逆の考え方なので、ちょっとした
     パラダイムになりがちですが、いわゆるゼロからスタートするんであれば
     そういう考え方もありかなーと感じます。
     今更ボットンもないだろうし。

     精神的な考え方は、とりあえず”生きててよかった”でいいんじゃないかなーと思ってます。
     防御策など建築家を筆頭に色々提案は出てましたが、総じて海岸線は公園へという
     逃げの1手のみでしたので。
     地球上じゃ人間がどうしようもないということも起きるという諦めでもつけない限り
     先に進まない感じがしますので、勝手に考えることとしました。
     やれることを勝手にやろうと。
     建築家達のサポートプログラムにも参加しようと思いましたが、家族と実家とその周りと
     産業サポートで正直手一杯なもので、ホントすみません。
     参加できないんですが、それなりに情報収集は続けていきますので宜しくお願いします。


今回の震災で日本は恵まれているなーとホントに思った次第です。
レスキューに参加した全国の自衛隊、救急隊、消防隊、及び米軍各位、民間病院等の救急医療スタッフ
場所も土地も関係ないのにきてくれた須藤元気他芸能界各位、義捐金及び各国の声明、支援など
3月4月とボロボロに疲れてた状況で色々手を差し伸べてもらえる国にいるのだと、心底思いました。
なんだかんだで主張しないだの、NOといわないだのクソみたいなコメント言われますが
こういう被害で主張するしないより、どうするか?、どうした方がいい?とブレストした方がいいよね。


個人的でもこんな気持ちになりました。
今年を総括した場合、世界のみんなにこの言葉を送りたいと思います。
少しでも日本を考えてもらってありがとう。ご恩は忘れません。
今年を総括した場合、日本のみんなにこの言葉を送りたいと思います。
助けてくれてありがとう。心配してくれてありがとう。考えてくれてありがとう。


あー、とりあえず書いてる途中で泣けてきたのでここらでやめますw
来年はいい年になりますように。